昨日はあんな夢を見た、今朝はこんな夢を見た……。夢は、科学が発達し通信情報が進歩する文明社会になっても、日常生活の中で、誰もが必ず見る、身近な現象です。

 

　夢の内容はさまざまです。断片的な光景だったり、ストーリーになっていたりします。大半は、記憶にとどめられることなく、忘れさられてしまうのがふつうです。
　しかし、夢は時として、これから起きる出来事を予知したり、その人の人生にかかわる吉凶を事前に暗示していることがあります。
　実際に古代の人たちや歴史を動かしてきた指導者たちは、夢判断で進退を決めたり、行動するかとうかを判断したといわれます。夢の世界を、単に夢の中のことだからと、一笑にふせないほど、夢には神秘的な力、不思議な力があると信じられていたわけです。

 

　夢は学問の分野からも研究・分析が進められ、とくに心理学においては、人間のさまざまな欲求や思いと無関係ではないなど、徐々に解明されてきています。
　しかし、夢にはまだまだ説明のつかない部分がたくさん残っています。私は、おそらく夢のすべてについて解明されることはないと思っています。

 

　夢の世界は、科学で解明するにはあまりにも多くの不思議、未知の部分があると思われるからです。
　私たちは、気分的にわくわくするような夢、暗い気分になるようなショッキングな夢を見ることがあります。いやな夢を見たときは、気になるのがふつうです。

 

　しかし、いつまでもこだわっていると、チャンスを逃してしまうケースが少なくありません。
　また、正夢からアンラッキーにおちいってしまうケースもあれば、反対に逆夢となって、（ツピーな出来事に巡り会えるなど、夢の内容によって幸・不幸がもたらされます。日常生活とまったく関係のない夢は、個々の潜在意識によって現れることが多く、いずれにしても夢は魔力的な現象といってもよいでしょう。