悪い夢を見たときの対処法
悪い夢が必ずしも悪い結果とはならない

悪い夢を見たときの対処法

悪い夢が必ずしも悪い結果とならない

 ある例ですが、まじめに働いているもの生活が楽にならず、無理をして体をこわした、二十代の女性がいました。彼女は、やむを得ず退職し、健康を取り戻すため、自宅で療養生活を送っていましたが、ある朝方、自分の体が天に昇っていく夢を見ました。

 

 彼女は、自分の死期が迫ってきているものと思い込み、両親や友人に心をこめた手紙を書いて差し出しました。ところが半月後、めきめき体調がよくなり、思いがけないラッキーな知らせや、自信のなかった才能も認められるチャンスを得て、現在は以前にまして楽しく過ごしているとのことでした。

 

 一方、谷底に真っ逆さまに落ちて、谷底から這い上がれない夢を見た男性がいました。
それ以来、その夢のとおりに何をしても悪い方向に傾き、苦労しているという例もあります。
 このように、よい夢(吉夢)・悪い夢(凶夢)により成功・失敗が導かれ、人生での喜怒哀楽が知らない間に展開されているということがあります。気にもとめず、あっさり片づ
けてしまう人もいますが、夢には大事なメッセージが秘められていることが多いのです。

 

吉夢の場合は問題ありませんが、凶夢をみたときどうすればよいのか、とまどいを感じる人がかなりいます。とくに衝撃的で印象強いものや気持ちの悪い夢を見ると、マイナスイ
メージがますます広がってしまい、自ら失敗を招いてしまう人もたくさんいます。

 

 

悪い夢を見ても失望することはない

 追いかけられる夢、殺されるような夢……、ゝ」ゝつした悪夢といわれるような夢は、いやなものです。
 しかし、悪夢だからとがっかりしたり、あきらめたりすることはありません。むしろ、あなたの日頃の生活態度や考え方を反省し、改めるべきチャンスが訪れたと考えたほうがよいでしょう。
周辺を見直して、何事にも誠心誠意で臨めば難を免がれることができます。
どうしても悪夢が頭から離れないときは、すべての面で慎重に対応するなど、焦らず間をおいて行動するようにしましょう。必要以上に神経質になって、怖がったり、自分の殼に閉じこもったりしないことが大事です。

 

 もう一つは、〃積善の家には必ず余慶あり”という易経の言葉がありますが、陰徳(人に隠れた善い行い)を積んでいる人にはかないません。大金持ちで豪邸に住んでいても、人をバカにしたりだましたり、また欲に目がくらんで犯罪まがいのことをして、一時的な満足感を得ても長続きするものではありません。
必ず悪夢がつきまとい、人生の敗北をみることになるでしょう。祖食であっても、粗末な家に住んでいても、陰徳によっていつも明るく、心豊かに過ごしたいものです。

 

 

「気持ち悪い夢」で片づけない

 十代の女性の夢です。夢の中で男の子にしつこく追いかけられるというものです。気持ち悪くて、「やめてください」と言おうとしても声が出ません。夢の中の男の子は、一度も言葉を交わしたことがないクラスメートでした。

 

 じつは夢に現れる男の子は、彼女の友人から「片思いの人」と打ち明けられていた男の子でした。打明け話がきっかけで、彼女は男の子を意識するようになっていたのです。
 一見、無関係に見える夢でも、その人の感情や意識の中ではつながっています。悪い夢を「気持ち悪い」で片づけないで、自分のこととして考えてみると、思い当たることがきっとあるはずです。

 

夢は、あなたが気づいていないこと、無意識で思っていることを教えてくれます。悪い夢を見たときは、警告と受け止めて行動を控え目にしたり修正するとか、プラス面に変えるようにしましょう。何もしないのは、解決を長引かせるだけです。

 

 悪い夢のときこそ、夢のメッセージを受けとめて、実際の行動に生かしていく前向きな姿勢が求められます。